2012年12月14日金曜日

「AION」の画期的な初心者エリア“A-Station”の成果は? 実装から1週間のプレイヤー動向をエヌ・シー・ジ

 エヌ?シー?ジャパンのMMORPG「」では,4月10日に大型アップデート「Episode3.0 キミのドラマ」が実施された。筆者はプライベートを含め,AIONを頻繁にプレイしているのだが,今回新たに追加されたハイレベル向けコンテンツには大いに満足している。
 まず,ソロプレイでも遂行可能なミッションやクエストの難度設定がちょうど良く,程よい緊張感を持ってキャラクター育成が楽しめる。冒険エリアに関しては,1パーティ向けのインスタンスが充実しているほか,複数パーティでの攻略,いわゆるRaidのハードルが下げられているのが嬉しい。一般公募でも気軽に参加できる“占領戦”は,その最たる例といえよう。それでいてコアな遊び方にもとことん応えてくれるし,伲郡趣猡藴鹤愣趣胃撙ぅⅴ氓抓签`トとなっている。

 だが,Episode3.0全体を通して見ると,決してベテランプレイヤーだけに向けられたアップデート内容にはなっていない。たとえば自分の家を自由に飾り付けできる“ハウジング”や,ワールド共通チャンネルの“A-Station”などは,初心者?中級者のモチベーションを高める要素として,多くのプレイヤーから注目を集めている。


 今回,エヌ?シー?ジャパンのMCタナベ氏から,ちょっとした内部データを公開してもらいつつ,A-Stationの現状について話を聞くことができたので,さっそく紹介してみたい。

一般プレイヤーと直接触れあいゲームを盛り上げる運営スタッフ“FS(ファン&サポート)”の存在は,同社ならではの強み。インゲームでイベントが行われる際は大体こんな感じのノリだ

毎日2000?3000体のキャラクターがA-Stationに接続初心者向けのエリアとして考えると悪くない結果
 A-Stationとは,AIONが稼動しているどのワールドからも移動できる“共通チャンネル”である。利用条件はキャラクターのレベルが1?45であること,ただそれだけ。低?中レベル帯のパーティ編成などを強力にサポートするシステムだ。

 また,A-Station内で冒険している間は,常時「取得経験値が+30%」される仕様となっている。パーティ編成の行いやすさを抜きにしても,キャラクターレベルが45未満ならA-Stationへ行かねば損,といっても過言ではないだろう。
 ちなみに不定期ではあるが,同社の運営スタッフがA-Station内に降臨し,突発的なイベントが行われることもある。今回,MCタナベ氏がイベントを行うというので同行させてもらったが,本来はハイレベル向けのインスタンスでしか見られないロボット“しなやかマン 0号機”に乗り込んで,初心者エリアを蹂躙するという内容であった。AIONプレイヤーであれば,しなやかマン 0号機がどれほどしなやかなのかはご存じだろうが,今回の取材では,わずか30分足らずの大暴れで,レベルが16から22まで上がってしまった……。

AIONプレイヤーにはお馴染みのMCタナベ氏。今回の取材はA-Station内で行ってみた  それはさておき,MCタナベ氏にA-Stationの現状を取材してみた。

 今回同社から提供してもらえたのは,4月10日のアップデート実装日から1週間分の接続データである。まず,A-Stationに接続した1日あたりのキャラクター数は,「平均で2000体」とのこと。週末に運営イベントを実施した際は,1日あたり「3000体」に達したそうだ。この数字に対してMCタナベ氏は,「初心者?中級者向けのエリアとして考えると,接続者数は少なくはないですね」とのコメントを述べていた。

 もう少し突っ込んで聞いてみると,AIONの復帰プレイヤーのA-Station平均利用率は,「36.8%」(最大89.7%)という数字であった。
 補足すると,先述したとおりEpisode3.0は,ほかのコンテンツのボリュームが膨大であるため,A-Stationを見に行く余裕があまりない,という人が結構いると思われる。また,アカウント内に作成できるキャラクターが全員,レベル45を超えてしまっているケースもあるだろう。

 そしてもう一方の,AIONの新規プレイヤーのA-Station平均利用率は,「47.2%」(最大69.9%)に留まっている。新規プレイヤーはキャラクターレベルの条件を満たしており,取得経験値が+30%されるA-Stationへ行かない理由は少ない。現在A-Stationの特設サイトが公開されているものの,新規プレイヤーに向けた周知は,今後の課題となってきそうだ。


初心者はパーティプレイに抵抗を感じてしまいがちそれでも「MMOらしさ」を味わえるA-Station
ゲームの序盤はソロプレイでも簡単に育成できるため,パーティプレイの必要性があまりなかったりする  続いて,A-Stationの導入で期待される「パーティ編成のしやすさ」について聞いてみた。MCタナベ氏によると,接続キャラクターの数こそ増えてきているものの,時間帯によってはスムーズに行えるとは限らないようだ。その理由として,「初心者のプレイヤーさんは,パーティへの参加や,広域チャットなどの利用に対して,ハードルの高さを感じてしまいがちですね」と答えてくれた。

 加えて筆者個人としては,AIONの低レベル帯のゲームバランスが,ソロプレイでも十分進められるよう調整されている影響も大きいと感じている。レベルアップごとにアドバイスを行ってくれるや,ソロプレイ用の美味しいインスタンス“ハラメル”(Lv16?22)などが充実しているからだ。
 AIONにおいて本格的にパーティプレイの需要が出てくるのは,キャラクターレベル27から挑戦できる“炎の神殿”以降であろう。Episode3.0以降にスタートした人の多くがそこへ到達するには,もう少し時間がかかりそうだ。

 それらの点を踏まえると,まさにパーティプレイの登竜門として過去に実装された“ノフサナ訓練場”(Lv25?28)が,エリア構成の都合上A-Station経由ではアクセスできないのは,非常にもったいない。そのことをMCタナベ氏に告げると,彼も同感ではあるものの,仕様が変更できるかどうかは現時点では分からない,との回答であった。

 もう一つ,MCタナベ氏への取材で印象に残ったのは,たとえパーティ募集や広域チャットなどには反映されにくくても,A-Stationで遊ぶことで“MMORPGらしさ”を実感しやすくなっている,という話である。たとえばほかのプレイヤーキャラクターとすれ違ったり,アイオン RMT,戦っている様を横目に見ながらプレイしたりするだけでも,世界が“生きている”ことを実感しやすい。ほかに誰もいない(ように見える)世界でソロプレイを行うのとは,プレイしている感触がまるで違う。確かに,A-Station実装後1週間の現時点では,それだけでも十分な効果と言えるかもしれない。


新規プレイヤーが集まる“A-Station”で逢おう!
 今回の取材で得られた情報は大体このようなところだ。まだ実装から1週間しか経っていないが,ほかにも気になる点は多い。異なるワールド間のプレイヤー同士によるコミュニティ形成や,ワールドごとの文化の摩擦(ドロップ品の取得ルールなど),そしてA-Stationを卒業した人に向けての“PvPvE”への誘導(ドレドギオン等)などなど。A-Stationは,MMORPGの動きとして注目するに値する試みなので,しばらく時間を置いたあと,cabal rmt,再度取材してみるのも面白そうだ。

 エヌ?シー?ジャパンのMMORPG「The Tower of AION」は,控えめに言っても,日本語環境でプレイできる作品の中では,かなりオススメしやすいMMORPGである。新規プレイヤー向けには無料トライアル期間も用意されているので(),それを利用して,A-Stationの様子をチェックしてみるといいだろう。興味を持ったらぜひ一度触れてみてほしい。
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