会見した加藤優CFO(最高財務責任者)は、25年3月期決算をこう総括した。今期はスマートフォン(高機能携帯電話)やテレビで反転攻勢にでる構えだが、電機部門を黒字化できなければ復活は見通せない。 。 ソニーが9日発表した平成25年3月期の連結決算は最終損益が5年ぶりの黒字となった。 スマホとテレビ以外の今期の販売計画は、ビデオカメラが300万台(前期比19%減)、デジタルカメラが1350万台(同21%減)、パソコンが750万台(同1%減)と軒並み減少。コスト削減も進め、10年ぶりの黒字化を目指す。だが、本業のエレクトロニクス(電機)部門は米アップルや韓国サムスン電子に押され、2年連続で赤字を計上するなど本格回復の道筋はみえない,rmt。 なかでもテレビ事業は約700億円の営業赤字と完全に収益の足を引っ張った。しかし市場関係者の間では「赤字幅は縮小するが、電機部門の赤字は残る」(SMBC日興証券の白石幸毅シニアアナリスト)との見方が大勢を占める,DQ10 RMT。何より問題なのは、ソニーらしいヒット商品が見当たらないことだ
汎用(はんよう)品化したテレビは価格競争が激しく、仮に赤字が解消しても大きな利益貢献は見込めない。 好調な金融や映画、音楽部門が業績を下支えする間に、電機部門の復活にどう道筋を付けるのか。立て直しに向け、26年3月期はフルハイビジョンの約4倍の解像度を持つ「4K」液晶テレビなど高付加価値の商品に力を入れる。(大柳聡庸)。 テレビに代わりデジタル商品の主戦場となったスマホでは、昨年2月に携帯電話子会社を完全子会社化し商品開発を強化。また、今年の年末商戦には新型ゲーム機「プレイステーション4」を投入する方針だ。 円安は増益要因だが、想定以上の円安は逆風になる懸念もある。就任2年目を迎えた平井一夫社長の手腕が問われている。スマホはドル建てで部品を調達、製造コストの低い海外で生産し、国内に輸入販売しており、想定レート以上に円安が進めばドルに対し1円の円安が営業利益で年30億円のマイナスになるという。出遅れたスマホもアップル、サムスンとシェアの差が大きく、巻き返しは容易ではない
加藤CFOは電機部門の26年3月期の見通しについて、「1千億円規模の営業利益を見込む」と黒字化に自信をみせた。 「電機部門は営業赤字を計上し課題を残した」
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