2013年2月26日火曜日

[CEDEC 2012]“ゲーム会社だから,CC2だからできること”とは。セッション「『ドットハック セカイの向

!!」である,ドラクエ10 RMT。カットが細かく分かれていたり,目の前をさまざまなものが横切ったり,あるいはカットが引いたり寄ったりといったような演出は,3D立体視を使った映像表現において見苦しくなってしまいがちだと二塚氏は前置きし,現場ではあまりにも細かすぎるカットを削除したり,引きと寄りの繰り返しについては見やすくなるよう調整していたと話す。  さらに二塚氏は「最も重要なことは物語に没入してもらうこと」であるとし,それを3D立体視にこだわることで阻害してはならないと述べる。そのために,10人以上のスタッフに映像を視聴させ,目が痛いなどの症状が出る場合には3D立体視の視差間を極端に弱めるケースもあったそうだ。  また本作品では,サイバーコネクトツーならではのこだわりもふんだんに詰め込んでいると二塚氏。例えば本作品は,同社の「.hack//」シリーズの1作として,ゲームやコミックと同様にシリーズ全体の年表にも加えられている。さらに3D立体視にもシリーズのコンテンツ力を生かしていたり,あるいはゲーム内アイテムを実際に現物として制作したりといったことも紹介された。  もちろんザ?ワールドの世界観の詳細な設定にも,サイバーコネクトツーならではのこだわりがふんだんに盛り込まれている。その一方では,リアルの舞台となる福岡を再現するために,現地企業など各方面からの協力を仰いだりもしている。  最後に二塚氏は,ゲーム会社だからできる映像制作の大きなポイントを挙げる。氏は,今のご時勢では映像だけで勝負するのは難しいと述べ,今回の取り組みではゲーム会社の強みを生かし,映像とゲームを組み合わせたハイブリッドな商品展開を目指したと話す。  また映像制作で培った3D立体視などのノウハウは,そのまま開発中のゲームにも流用しているので,ぜひそれらのゲームタイトルに触れた際に実感してほしいとのことである。 商品に設定資料や画コンテなど豊富な特典を付けられるのも,rmt,詳細な設定を作り込むサイバーコネクトツーの作品ならでは  二塚氏はセッションを総括し,「今,ゲーム会社に必要とされているのは,既存の枠組みに捉われないアイデアと発明力で,新しい商品を生み出すこと」と述べる。今回の取り組みでは,映像とゲームの組み合わせが一つの発明だったが,氏は今後もゲームを作ることだけではなく,アイデア勝負のゲーム会社だからこそできることは何かを考え,さまざまなチャレンジをしていくとの意気込みを述べ,セッションを締めくくった
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