2013年1月31日木曜日

動物好きなら手放しでお勧め。世界が期待する「人喰いの大鷲トリコ」について,上田文人氏にそのこだわり

? 意図的,っていうのは,例えばワールドワイドの展開を見据えて,みたいな。 上田氏:  ワールドワイド……は,ごめんなさいあんまり考えてません(笑)。まぁでもそういういい方向での側面っていうのは確かにありましたね。でも元々の理由は,やっぱり「リアリティの追求」からきたものですね。言葉が通じてしまうと,いろいろな問題が出てきてしまうんです。 :  すごくよく理解できます。イメージの固定であったりとかっていうのもその一つだと思いますし,そういうものを筆頭に「逆に意図したように伝わらない」っていう問題はありますよね。 上田氏:  そうです。より実在感を出すための選択は(言葉にするのとしないのと)どっちだろうと考えて繰り返して検討していった結果,ugg アグ,僕は言葉を発さないほうを選んだんです。  例えばICOで,実際に言葉で,日本語でしゃべって「キミはそこで待ってて。僕はあっちに行くから」っていうのを,リアリティを感じられる状態で演出する方法が,自分にはどうしても捻出できなかったんです。言葉が通じないから手を引っ張るというか,手を引っ張るしかないというのが,僕の出した結論なんです。 エンディングは上田氏にさえハンドリングできない     表現の「プロ」だからそ選ぶべき選択肢 :  あとすいません,動物好きとしてとても気になってることが一つありまして……。 上田氏:  なんでしょう。 :  悲しいエンディングじゃないですよね? 上田氏:  あぁ……。海外の人にも同じことを聞かれました。  うーん,どうですかねえ(笑)。 :  いやあ,なんていうか,ugg,なんともいえない優しい絵柄と「子供と動物」というあたりで,すごく悲しい最期を想像してしまって,もうそれだけで勝手に沈んだ気持ちになってるんです。  今までも,ちょっと悲しげな感じのエンディングだったり,悲しい出来事があったりとかしますし。 上田氏:  僕個人としては,そういうものに抵抗したいと思ってるんです。そもそも,普通に考えるとそういう風に想像できますもんね。 :  ええそうですね。いま出ている素材を見ても,槍が大鷲の体に突き刺さってたりとかして,それだけで「もう勘弁してください」と言いたい気分でいっぱいです。 上田氏:  いやあ,分かりますよ。  そうですねえ……僕はやっぱり「意外性」を出したいと思ってるんですよ。なので,その多くの人が想像するであろう方向性にはあらがっていきたいなぁ,と考えています
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